資料の部──作品リスト
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近 況 (2010年02月当時)
- 『金色の棺』(筑摩書房)1985年初版発行・1993年ちくま文庫(解説・佐々木邦世)
- 『人びとの忘れもの』(筑摩書房)1985年初版発行・1990年ちくま文庫(解説・常盤新平)
- 『千二百五十日の逃亡』(筑摩書房)1987年初版発行
- 『人びとの旅路』(新潮社)1988年初版発行・1988年新潮文庫(解説・永倉萬治)
- 『人びとの情景』(PHP研究所)1988年初版発行・1992年PHP 文庫(解説・岩下寿之)
- 『街の眺め』(毎日新聞社)1990年初版発行・1993年文春文庫(解説・串田孫一)
- 『人びとの岸辺』(筑摩書房)1990年初版発行
- 『家族の肖像』(新潮社)1990年初版発行
- 『蟹の町』(メディア・パル)1990年初版発行・1994年講談社文庫(解説・伊藤桂一)
- 『帰郷ツアー』(角川書店)1990年初版発行・1995年講談社文庫(解説・清原康正)
- 『人びとの季節』(PHP研究所)1990年初版発行・1995年PHP文庫(解説・吉田永宏)
- 『街のスケッチブック』(毎日新聞社)1991年初版発行
- 『欅通りの人びと』(講談社)1991年初版発行・1994年講談社文庫(解説・宮沢俊樹)
- 『父から娘に贈る「幸福論」』(主婦と生活社)1991年初版発行・1996年PHP文庫(解説・平田好輝)
- 『人びとの光景』(新潮社)1992年初版発行
- 『波多町』(集英社)1992年初版発行・1977年集英社文庫(解説・稲葉真弓)
- 『一杯の歌』(文藝春秋)1992年初版発行・1995年文春文庫
- 『遠い歓声』(新潮社)1992年初版発行
- 『風の渡る町』(徳間書店)1992年初版発行・1998年小学館文庫(解説・宗肖之介)
- 『木に挨拶をする』(筑摩書房)1992年初版発行
- 『鮭を見に』(文藝春秋)1993年初版発行
- 『人びとの街角』(PHP研究所)1993年初版発行
- 『窓からの街』(蝸牛社)1993年初版発行
- 『湖畔亭』(集英社)1993年初版発行・1997年集英社文庫(解説・高橋千釼破)
- 『鰻のたたき』(光文社)1993年初版発行・1997年光文社文庫(解説・宗肖之介)
- 『欅の木』絵・谷口ジロー(小学館)1993年初版発行・1999年小学館文庫(解説・吉川潮)
- 『懐かしい場所』(実業之日本社)1994年初版発行
- 『だれもが子供だったころ』(毎日新聞社)1994年初版発行・1997年河出文庫(解説・山口泉)
- 『街の匂い』(講談社)1994年初版発行
- 『百面相』(講談社)1995年初版発行
- 『みんなの木かげ』(PHP研究所)1995年初版発行
- 『北の駅』(徳間書店)1995年初版発行・2000年徳間文庫(解説・高橋千釼破)
- 『翼ある船は』(講談社)1995年初版発行
- 『人びとの坂道』(彌生書房)1995年初版発行
- 『北のジム』(集英社)1996年初版発行
- 『居酒屋志願』(小学館)1996年初版発行・2000年小学館文庫(解説・清原康正)
- 『街のなかの円景』(エー・ジー出版)1996年初版発行
- 『家族ホテル』(講談社)1996年初版発行
- 『狐の嫁入り』(PHP研究所)1997年初版発行・2002年PHP文庫(解説・東郷隆)
- 『鰻の寝床』(光文社)1997年初版発行・2001年光文社文庫(解説・宗肖之介)
- 『丹塗りのぽっくり』(筑摩書房)1997年初版発行
- 『山からの手紙』(河出書房新社)1997年初版発行
- 『島の少年』(河出書房新社)1997年初版発行
- 『懐かしい人びと』(PHP研究所)1997年初版発行・2003年PHP文庫(解説・安宅夏夫)
- 『描かれた風景への旅』(講談社)1998年初版発行
- 『早春の故郷を離れて』(毎日新聞社)1998年初版発行
- 『大樹の下に』(徳間書店)1998年初版発行
- 『遅咲きの梅』(筑摩書房)1998年初版発行
- 『義兄弟エレジー』(実業之日本社)1999年初版発行
- 『大づち小づち』(河出書房新社)2000年初版発行
- 『風のかたみ』(光文社)2000年初版発行・2003年光文社文庫(解説・宗肖之介)
- 『みどりいろの風』(PHP研究所)2000年初版発行
- 『魚の声』(集英社)2001年11月日初版発行
- 『朝の音』(朝日新聞社)2002年1月初版発行
- 『その夏 ぼくらがしたこと』(PHP研究所)2002年4月初版発行
- 『郷愁 サウダーデ』(光文社)2004年7月初版発行・2007年光文社文庫(解説・齋藤慎爾)
- 『木々にさす光』(PHP研究所)2004年9月初版発行
- 『地の螢』(徳間書店)2007年12月初版発行
- 『30%の幸せ』(メディアパル)2008年2月29日初版発行
近況(2010年02月当時)──現在進行中の仕事など
ドクターのためのライフデザイニングマガジン
『D to D』の創刊号から
新しい「人びとシリーズ」を連載して、すでに17作を掲載した。
短編小説を連続して書くことの厳しさと楽しさを改めて味わっている。
書く仕事を途切れさせないように、と配慮してくださる編集者の好意と熱意が
74歳の私を前向きに奮い立たせてくれる。
大人の読者に応えられる作品を、一編一編、ていねいに書きつづけたい。
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「婦人之友」に連載した長編小説
『白い橋──ヴィチェンツァの二人』
を上梓するため全面的に改稿中。
北イタリア・ヴィチェンツァの街を舞台に、老境を迎えた日本人夫婦の物語。
30回(2年6カ月)にわたる長丁場の連載だ った。
時空を超えて展開する心の旅路を描きだしたつもり。
新境地を求めつつ、最良の作品を生み出したつもり。
この連載のために、3年にわたって各一カ月間を、
ヴィチェンツァで過ごした。
すこぶる快適ではあったが、取材のための忙しい日々だった。
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岩手放送(IBC)で毎週日曜日に放送された「ラジオ文庫」
(私の短編作品を朗読してくださった)は、
1999年4月4日から11年間つづいたが、
一昨年9月いっぱいで幕を閉じた。
これまで聴いてくださった多くの方々に感謝いたします。
大塚さん、吉田さん、スタッフの皆さんに「お世話さまでした」と
あらためて最敬礼をいたします。ありがとうございました。
今年、IBCでは「ラジオ文庫」をオーディオブックとして配信することになった。
どのような反応があるか、リスナーの動向に注目したい。
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「人びとシリーズ」は『人びとの忘れもの』を最初として
12冊の単行本(文庫化も)になっている(上掲の作品リストを参照)が、
単校本未収録のものも含めると作品数は 300編を超える。
そのなかから 100編を選んだ。
この100編から更に厳選して一冊の本ができた。
上記の計画を積極的に採用してくださった出版社[メディアパル]が
とりあえず20篇を選んで「人びとシリーズ・セレクション」として、
『30%の幸せ』という題名で刊行。
発売中。
なお、[メディアパル]は、株式会社トーハン(東京書籍販売株式会社)
の出版部門として知られている。
既刊の小著『蟹の町』を出版した会社である。
初めての私小説『姉の遺言』(仮題)を執筆中。
先年、胆道癌で亡くなった末姉をモデルに、
69歳で独身だった女の哀切な死と周囲の動きを描く。
死後の話など細かい部分まで加筆しつつ完成に近づいている
なんと、筆者自身も姉と同じ胆道癌に急襲され、危ういところで命を落としかけた。
それゆえ細部に体験的なリアリティーが出てくるか、としばらく様子を見ることにして、
この作品の発表を更に延期。──じつは書きたくない、というのが本音かも。
2012年の前半に、
このホームページを完全リニューアルする予定。
写真のページをセレクトして少なくし、
単行本に未収録のままとなっている作品(中編・短編)を
自由に読んでいただけるように、読みやすい体裁で掲載する。
ご期待ください。